2024年10月から、Xにおけるブロックの仕様が変更されました。
今回は、ブロック仕様の変更点や、変更によって考えられる弊害などをご紹介します。
Xのブロック仕様が変更!どう変わる?
まずは、Xの仕様変更に関する詳しい情報をご紹介します。
ブロックした相手が自分のポストを見れる
従来のXで相手をブロックすると、相手は自分のポストやタイムラインが見られなくなります。もちろん、いいねやリポストもできません。
しかし仕様が変更されてからは、ブロックした相手が自分のポストを見れるようになります。
いいねやリポストはできないまま
相手からポストを見られるようになっても、エンゲージメント(いいね、リポストなど)はできません。
つまり自分は、ブロックした相手にポストを見られているかどうかわからない状態です。
見られたくない場合は非公開アカウントにすればOK
どうしても相手に見られたくない場合は、自分のアカウントを非公開(鍵アカ)にすればOK。
相手からのフォローを承諾しない限りは、ポストを見られることはありません。
相手のポストは見ずに済むから安心
こちらが相手をブロックしていれば、相手のポストが勝手に流れてくることはありません。
今までと同じように、相手のプロフィールからタイムラインを表示させる操作をしなければ、嫌な相手のポストを見ずに済みます。
「自分のポストが相手に見られてしまう」がおもな変更点なのね。
Xのブロック仕様が変更される理由は?
「ブロックした相手からポストを見られるようになるなんて嫌だ!」とは思うものの、実はこの変更にはしっかりとした理由があります。それは、ブロックされた相手からの攻撃的ポストの防止です。
たとえば、人間関係のトラブルが原因で相手からブロックされたケース。相手は「自分の投稿は見られない」と思っているため、こちらの個人情報を流したり有害な情報を発信したりする可能性があります。
つまり、こちらの見えない場所で根も葉もない悪口を言われてしまうリスクがあるのです。
しかしブロック中でもポストを閲覧できることによって、これらのリスクを防止できます。誹謗中傷を未然に防ぐための抑止力として働くのが、今回の仕様変更なのです。
SNSの透明性を高めるための仕様変更ってコトね。
Xのブロック仕様変更はいつから?
Xのブロック仕様変更は、2024年10月17日から。つまり本記事が公開されている頃には、もう仕様は変更されています。
ただしアップデートのタイミングによって、ユーザーごとのタイミングが多少ずれる可能性もあります。
どうしても確かめたいときは、信頼できる相手に一度ブロックをしてもらい、相手のタイムラインを見れるかどうかで確認しましょう!
もちろん、自分の本アカとサブアカで試すのもOKよ。
仕様変更は賛否両論。考えられる弊害は?
ブロックの仕様変更によって、見えない場所で誹謗中傷されるリスクは減ったといえるでしょう。しかし実際には、今回の変更は賛否両論となっています。
犯罪被害者の不安が大きくなる
考え得られる弊害の例として、DVやハラスメントを受けて逃げている人が、加害者に情報を与えてしまうリスクが挙げられます。
被害者が加害者のアカウントをブロックしているうえで、加害者にポストを見られていることを知らずに個人情報(生活圏や間取りなど)を発信してしまう可能性があるのです。
居場所がバレて接触されてしまうと、さらなる犯罪につながる危険性が考えられます。
「嫌な相手に見られているかもしれない」という事実がストレス
そもそもSNSでのブロックは、相手と明確に距離を置きたい場合や、自分の情報を知られないためにおこなう操作です。
「相手に情報が見られている時点で、ブロックの意味がないのでは?」という声も少なくありません。
関わりたくない相手との接点ができてしまったようで、良い気分ではないわね。
アカウントの用途によっては非常に使いにくくなる
アカウントの利用用途によっては、今回の仕様変更で非常に使いにくくなる場合があります。たとえば、職場の愚痴専用のアカウントや、友達の内輪同士のアカウントです。
ブロックするほど見られたくない相手にバレている可能性があるなら、最初からリスクを負ってまで利用したくはありませんよね。
過去のポストを削除する必要がある
今までは「ブロックしているから安心」と思って投稿していたポストも、今回の仕様変更によって削除する必要があるかもしれません。
ブロックしている相手は、自分のポストを過去に遡って閲覧できます。トラブルを招く可能性があるポストを調べて消す作業は、非常に面倒……。
今後はブロック機能自体が廃止されるかもしれない
イーロン・マスク氏は、2023年8月に「将来的にはブロック機能を廃止したい」と語っています。当時は大きな反対や非難の声が集まり、現在もブロック機能廃止には至っていません。
しかし過去のイーロン氏の発言がある以上、今回のブロック仕様変更は「ブロック機能完全撤廃」の布石かもしれません。
完全シャットアウト型のブロック形式を求めている人にとっては、やや使いにくくなったといえる今回の変更。
Xは今回のような定期的な仕様変更をおこなっているため、今後の動きにも注目ですね。
芸能人や有名人からは不安視する声も…
今回の仕様変更では、とくに芸能人や有名人のアカウントが警鐘を鳴らしています。
知名度が高いアカウントは、匿名アカウントから殺害予告を受けたり、ストーカー被害に遭ったりすることも珍しくありません。
SNSにおけるブロックは、自分の心や安全な生活を守るための手段でもあるのです。もちろん、それは一般人でも変わりません。
仕様変更によって健全な生活が脅かされるリスクや、精神的な負担が増えるリスクなどを考えると、とても「良いことばかり」とはいえないのが現状です。
仕様変更にはメリット・デメリットがある。自分にとっての快適さが大切
今回は、Xのブロックの仕様変更についてご紹介しました。
ブロック機能はストーカー対策としても機能しているため、相手に投稿が見られてしまう状態には賛否両論です。とはいえ、誹謗中傷の防止というメリットがあることも確かです。
今後の仕様変更も加味しつつ、自分にとって快適なSNSの条件について考えていきましょう。
エンゲージメントをされないのが、せめてもの救いってとこかしら……。